小規模企業共済
小規模企業共済制度とは
小規模企業の個人事業主または会社等の役員の方が廃業や退職された場合、その後の生活の安定あるいは事業の再建などのための資金を予め準備しておく共済制度で、いわば〈事業主の退職金制度〉といえるものです。
制度の特色
- 掛金は全額所得控除
- 掛金は、税法上全額が「小規模企業共済等掛金控除」として課税対象所得から控除できます。(1年以内の前納金も同様に控除できます)
- 共済金は退職所得扱い又は公的年金等の雑所得扱い
- 共済金は税法上、一時払共済金については退職所得、分割共済金については公的年金等の雑所得として取り扱われます。
- 共済金は一時払、分割払又は一時払と分割払の併用
- 共済金の受取りは、一時払、分割払又は一時払いと分割払の併用が選択できます。
(ただし、分割払又は一時払と分割払の併用の場合は一定の要件が必要です) - 貸付制度
- 加入者(一定の資格者)の方は、納付した掛け金総額の範囲内で事業資金等の貸し付け(一般貸付・傷病災害時貸付・創業転業時貸付・福祉対応貸付)が受けられます。
加入資格と 掛 金 | 加入できる方
毎月の掛金
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共済金等の 支 払 |
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共済事由及び基本共済金等の額【表1】
共 済 事 由 <掛金月額10,000円の場合の例>
A共済事由 |
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B共済事由 |
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準共済事由 |
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解約事由 |
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掛金納 付月数 | 60月 | 120月 | 180月 | 240月 | 360月 |
掛金合計額 | 600,000円 | 1,200,000円 | 1,800,000円 | 2,400,000円 | 3,600,000円 |
共済金A | 621,400円 | 1,290,600円 | 2,011,000円 | 2,786,400円 | 4,348,000円 |
共済金B | 614,600円 | 1,260,800円 | 1,940,400円 | 2,658,800円 | 4,211,800円 |
準共済金 | 準共済金額B共済事由の80%の額です。この額に付加準共済金を加えたものが掛金合計額を下回る場合は、掛金額合計額が支払われます。 | ||||
解約手当金 | 12ヶ月以上の掛け金納付月数に応じて掛け金合計額に80%~120%の範囲内の一定の率を乗じて算定した金額が支払われます。(但し掛金納付月数が240ヶ月未満の場合は、掛金合計額を下回ります) |
共済金の全部又は一部を分割で受け取る場合の分割共済金の額【表2】
分割払で受取る 共済金の額 (分割対象額) | 分割共済金 | |||
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10年分割 | 15年分割 | |||
3ヵ月ごと | 受取総額 | 3ヵ月ごと | 受取総額 | |
3,000,000円 | 78,900円 | 3,156,000円 | 54,000円 | 3,240,000円 |
5,000,000円 | 131,500円 | 5,260,000円 | 90,000円 | 5,400,000円 |
10,000,000円 | 263,000円 | 10,520,000円 | 180,000円 | 10,800,000円 |
掛金の全額が所得控除の対象になります。下表を参照ください。
●掛金の全額所得税による減税額一覧表
課税される 所得金額 | 加入前の税額A | 掛金月額20,000円の場合 | 掛金月額70,000円の場合 | |||||
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加入後の税額B | 減税額 A-B | 加入後の税額C | 減税額 A-C | |||||
所得税 | 住民税 | 所得税 | 住民税 | 所得税 | 住民税 | |||
300万円 | 240,000円 | 174,000円 | 220,800円 | 153,600円 | 39,600円 | 172,800円 | 102,600円 | 138,600円 |
500万円 | 536,000円 | 364,000円 | 497,600円 | 340,000円 | 62,400円 | 401,600円 | 280,000円 | 218,400円 |
1,000万円 | 1,764,000円 | 1,004,000円 | 1,448,000円 | 922,800円 | 103,200円 | 1,268,000円 | 844,800円 | 361,200円 |
共済金等は退職所得扱い又は公的年金等雑所得扱いとなります。
- ◆共済金A、共済金Bの場合
- 〈一時払いの共済金〉
- ・・・「退職所得」扱いで掛けた年数に応じ控除額が大きくなります。
- 〈分割払いの共済金〉
- ・・・「公的年金等の雑所得」公的年金と同じ扱いで有利です。
- ◆準共済金の場合
- 「退職所得」扱いで掛けた年数により控除額が大きくなります。